点や水玉模様をドットと呼び、ドットはそれだけでよく目立つ形状なので、重要なポイントを指し示したり、強調したい場合によく使われます。
さらには工夫次第で要素間を区切ったり、数を示すことも可能で、デザイン的には、画面を元気に楽しそうに見せる効果も期待できます。
今回は、点や水玉模様を使ったドットのデザインについてご紹介します。
ドットの特徴と使い方
ドットは装飾や画面に動きを感じさせるエレメントとしてよくデザインに利用され、線や面といったエレメントに比べ、軽やかでさりげなく、また明るいイメージが得られるといった理由があります。
特に彩度の高い色を組み合わせたカラフルなドットは、並べるだけでポップな華やかさをグラフィックに付加することができ、ドットには誘目性が高いという特性があります。
ドットには、ラインのように視線を動かす性質もなく、矩形や多角形のような主張する角もないため、ドットの形そのものに視線が集まりやすくなります。
この性質を利用して、グラフィックの中で目立たせたいポイントや、アクセントにしたい場所にドットを用いることもあり、デザイン的な工夫のひとつの手法とも言えます。
基本的には、ソリッドな「正円」を描いたものをドットと呼びますが、ドットに近い形状のエレメントであれば、ドットと同様のデザイン効果を生み出すことが可能で、クレヨンで手描きをしたドットや、ボールなどの丸いモノの写真、写真を丸い形に切り抜いたものなどが、これにあたります。
果物をドットに見立てたデザイン
キハチオンラインショップのドットクランチの広告です。
真ん中の木に、商品であるオレンジとりんごを画面のあちこちにちりばめることで、ランダムな水玉模様のようなドットのデザイン効果を生み出し、白地にイラストの鮮やかなカラーが映え、爽やかさと軽やかさを感じられます。
ドットの大きさと色味で印象が違うデザイン
ドットを用いたデザインの印象は、色とドットのサイズによって変わり、特に色のイメージは大きく、シックな色合いのドットとポップな色合いのドットでは、全く違う印象が生まれます。
ドットを強調点に使用したデザイン
丸い形状は、人の目を惹き付ける誘目性があり、こちらは2019年のデザインフェスタで販売されたグッズです。
この丸い形状の特徴を利用して、デザインのアクセントや目立たせたい部分の強調などに使用することが効果的です。
ポップな印象にプラスアルファを加えたデザイン
フリルのついた浮き輪の写真が印象的な、2017年のパルコ夏のシーズンポスターです。
緑色のベッドをスクリーンに見立て、光沢感のある白い浮き輪が映えるデザインで、この浮き輪がドットの効果を感じさせ、ポップさの中にドットの形状にフリルをつけることによってプラスアルファの印象を生み出しています。
テキストの要素を最小限に押さえ、写真のイメージを最大限に強調したパルコらしい広告です。