ドット絵を使ったデジタルテイストのデザイン

ドット絵のキャラクター

コンピュータを使ってデザインすることが今や当たり前な時代ですが、デザインを考えるのはあくまでも人間の頭の中であり、それはコンピュータの有無や時代によって変わるものではありません。

コンピュータが普及したことによって、表現のひとつとしてデジタルテイストという選択肢ができたことは確かです。

ドット絵の特徴と使い方

今やコンピュータによってデザインの作業は簡単になり、何度でもやり直しが可能になるといった効率の向上だけではなく、ドットによる絵の表現、3Dによる空間表現、幾何学的な図形や微細な線の表現といった、アナログ時代にはなかった表現手法も同時に与えてくれました。

こういったデジタルテイストを感じる要素には、規則性が高く軽やかなイメージがあるため、POPさや軽やかさを求めるデザインにマッチします。

ですが、いかにもなサイバー感を感じるデザインや、デジタル=プログラムといった直接的なイメージはすでに古い印象があり、洗練されたスマートな印象を与えにくくなっています。

デジタルテイストを取り入れるなら、単なるデジタルイメージではないもうひとつ先の表現を考える必要があり、若干のひねりや工夫が必要になります。

ドット絵をふんだんに使ったデザイン

レトロの中に目新しさを感じるクリエイター/企業がそれぞれのドット絵作品を展示する2016年のPixel Art Parkのイベントのチラシです。

初期のコンピュータで作られていたドット絵を再現したキャラクターに、立体感を出して3D表現を加えており、テキストにもジャギーの目立つ古いフォントを使用していますが、色彩はやや彩度を抑えた深みのある表現で、古さの中にも現代的な印象を加えています。

鮮やかな色を使ったテクノな雰囲気のデザイン

鮮やかな緑とモノトーンの使い方がテクノな雰囲気を感じさせる2014年のイベントフライヤーです。

有機的な要素を排除し、機何学的な図形のみで構成された画面は、初期のDTPを思わせるややレトロなデジタルテイストを感じさせ、エレメントを無機質な扱いにすることで、生々しさや具体性を排除したデザインに仕上がっています。

レトロでチープな雰囲気のデザイン

デジタルテイストの取り入れ方のひとつとして、荒いドットの絵やテキスト、原色に近い色使いなどを用いて時代を感じさせるという方法があります。

こちらは、2012年の古典落語のイベントのチラシで、デジタルそのもののイメージというよりは、レトロでチープなポップ感を楽しむデザインになっています。

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