代表的な判型の特性とレイアウト

DTPのレイアウトのイラスト

レイアウトを作る場合、決められた範囲内に効果的に要素を配置し、デザインして仕上げる部分の大きさを判型といい、広告・ポスター・雑誌などの媒体によって、一般的な判型がある程度決まっています。

今回は、代表的な判型の特性とレイアウトについてご紹介します。

4号名刺

名刺でもっとも広く普及しているのは、4号と呼ばれる55mm×91mmのサイズで、縦横どちらも使います。

名刺の多くはほぼ文字情報だけで構成されており、小さい媒体ながらもうまく余白を見せて気の利いたレイアウトをする必要がある為、デザインがとても難しい媒体です。

また、日本語と英語の併記や表裏をどう使うかなど、名刺には考慮する点が多々あります。

A4チラシ

セミナーや勉強会など講演会のチラシといえば、A4サイズが一般的です。

表裏を使うものが多く、表面は目を引くキービジュアルと主要情報を記載し、裏面は詳細情報がレイアウトされているのが一般的です。

表面のデザインに比べて、裏面の詳細情報のデザインをさほど重要視しない人もいますが、裏面を上手にみやすく整えて仕上げることで、チラシ全体のデザインがとても上質に見えます

また、チラシは手に取ってもらうメディアなので、手に取らせるあるいは見てみたくなるように、デザイン性だけでなく用紙へのこだわりや、印刷方法や加工などの魅力ある質感を演出する工夫も大切です。

A4変型の雑誌

A4変型の媒体は、1ページの高さがA4の297mmで、幅がA4よりやや広く235mm程度のA4ワイドなどと呼ばれるサイズです。

見開きでA3サイズになる誌面よりも横幅が広くゆったりと感じられ、ファッションやカルチャー誌など、写真が主役の雑誌に多いサイズであるため、写真を魅力的に見せるレイアウトが望まれます。

ビジュアル要素が多い構成で特集ページをひとまとまりと認識させる必要があるため、雑誌全体で何を統一するのか、ひとつの特集単位で何を揃えるのかといった計画が大切になる媒体です。

新聞全15段の広告

いわゆる全面広告と呼ばれるもので、新聞によって若干サイズが異なりますが、一般的には高さ510〜530mmで、幅が380mm程度で、新聞は版面の端までを使ったデザインができず、必ず問囲に印刷できない部分ができます。

新聞は手にとって読ませるメディアにもかかわらず、ポスターに近い大きな判型である点が魅力で、インパクトのあるビジュアルに、きちんと読ませる本文を組み合わせることができます。

また、新聞広告は余白の使い方がカギで、通常の記事面が文字で埋め尽くされていて版面の濃度が高いため、広告ページの白い部分が目立って見えてくる為、この余白の使い方が重要です。

B1(B全)ポスター

駅に掲出される交通広告で採用されているサイズで、高さ1,030mm×幅728mmでB全サイズとも呼ばれます。

駅貼りのポスターでは、このB1ポスターを2枚貼り合わせた横長サイズの特大ポスターもよく使われ、このサイズをBOまたはB倍(高さ1,030mm×幅1,456mm)といい、ポスターはいかに歩く人の目を止めさせるかが重要なため、インパクトのある強いコミュニケーションデザインが好まれます。

遠くから強烈な印象のビジュアルやタイポグラフィで注意を引きつけ、近寄った人に詳細情報を提供するコミュニケーションを考慮する必要があるのが特徴で、レイアウトにおいてもシビアな視線誘導の設計が求められます

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