2019年は、大手企業が運営するオウンドメディアの更新停止や閉鎖が相次ぎ、オウンドメディアブームが下火になった年とも言われています。
その理由は、競合が増えたために高い企画力が求められ、記事本数をKPIにした間違った量産や、事業貢献の不明瞭さなど様々な問題を抱えていた為とも言われています。
ですが、トヨタ自動車のトヨタイムズや、三菱地所のxTECHウェブサイトが新たに開設されたりとオウンドメディアブームが一巡した印象がありますが、一方で新規参入も目立った年です。
そして、このコロナ禍で世界的にデジタルメディアのトラフィックは30%、コンテンツ消費量は60%増加したそうです。※CONTENTSQUARE調べ
このように、2020年はコロナ禍の外出自粛と、5Gや働き方改革で空いた時間を多くの人がコンテンツの消費に割き、オウンドメディアや動画をはじめとしたコンテンツに対する需要が急激に高まっているとも言われています。
今回は、今後のオウンドメディアの在り方とブログとの違いについてご紹介します。
目次
ブログっぽいオウンドメディアが多い理由
オウンドメディアは積極的に自社の製品やサービス、業界に関連する話題について情報発信して、企業のブランディングや顧客獲得など、ユーザーに何かしらのアクションを目的として、2014年前後に続々と立ち上がったと言われている媒体です。
オウンドメディアといえば、7/2のカンブリア宮殿でも取り上げられたサイボウズ社の個人的に頻繁に見ているサイトで、サイボウズ式 があります。
企業ブログとして、その会社に勤務するスタッフの日常をつづったコンテンツや仕事や業務に関係のないコンテンツを配信し続けています。
これ以外にも、WEBに関連した情報だけでなく地方創生の話や、経営に関することなど色々な情報を発信する LIGなど、こうした有名なサイトのコンテンツの影響から、オウンドメディアといえばブログ風のメディアというイメージを強く抱く方が多いと思います。
もちろん色々なオウンドメディアの形態がありますが、自社のテーマに沿ったメニューやカテゴリなど骨組みをしっかり考えた一般的なサイトを構築するよりも、時系列で情報発信することに適しているブログ風メディアのほうがコンテンツの更新や、運用が容易なはずです。
また、SNSでシェアするにはブログっぽいメディアのほうがユーザーも読み易く、コンテンツも仕事の話題ばかりでなくても許されるという雰囲気を持っていることも、オウンドメディアの形式として使われ続ける理由の一つだと思います。
ブログとオウンドメディアの違い
現在では、その手軽さと費用も少額で始められる手軽さから、多くの企業や個人がCMSでWebサイトを構築してブログやオウンドメディアをコンテンツマーケティングに活用するようになっています。
広い意味ではブログとオウンドメディアは同じと言っても過言ではありません。
ですが、ブログとオウンドメディアはそれぞれの流入元や目的が大きく異なり、意味合いも違います。
ブログ | オウンドメディア | |
---|---|---|
主な流入 | TwitterやFacebookなどのSNS | 検索 |
情報・コンテンツ | 経験や雑記 | ナレッジや有益な情報 |
システム | note・アメブロ・WordPress | WordPress・MovableTypeなどのCMS |
目的 | 情報の発信 | ユーザーに何かしらのアクション |
このように、ブログは情報を数多く発信し、ユーザーと数多く接点を持つことが目的で、オウンドメディアはブランディング、新規顧客獲得の目的で、企業が多く採用し運用しています。
ブログ風オウンドメディアの事例
目的やコンテンツなどの違いのあるブログとオウンドメディアですが、実際にはブログとオウンドメディアを組み合わせているところもあれば、明確に区別して使い分けているところもあります。
スターバックスコーヒーの公式サイトは、新製品や店舗に関する情報の他に、スタッフによるコンテンツが公開されており、ブログ寄りの内容ながらうまく商品やブランディングにつながるものとして、オウンドメディアの機能を果たしているサイトです。
こうしたコンテンツはブログに近い内容ですが、親しみやすさと、オウンドメディアとしてのメリットをうまくミックスさせた事例です。
よくあるオウンドメディアのコンテンツ
オウンドメディアは、ブログのようなライトな切り口の内容がユーザーにとって欲しい・知りたい情報だったりします。
個人・企業を問わず、そのノウハウやナレッジの棚卸しをすることで、その身の回りに意外にもたくさんのコンテンツがあったりします。
ここでは、オウンドメディアによくあるコンテンツについてご紹介します。
商品・サービスに関連したコンテンツ
- 製品の使い方
- よくある質問まとめ
- 製品のアップデート情報
- 自社のセミナーやイベントのレポート
- 導入事例・実績紹介
- 開発ストーリー・開発秘話
- よくある課題とその解決策
- 新人スタッフの奮闘記
- 開催したセミナーや勉強会の資料
ユーザーや取引先を活用したコンテンツ
- 既存ユーザーの声
- 取引先インタビュー
業界の情報を活用したコンテンツ
- 業界で話題になった他社の事例研究
- まとめ記事
- サービス内容や機能の比較表
業界知識やノウハウがわかるコンテンツ
- 業界のリーダーや著名人のインタビュー
- 識者や関係者からの寄稿
- 業界用語解説
- カオスマップ
- ハウツー、ノウハウの解説
- 業界ニュース
- 法律の改正情報
- 調査アンケート結果
- 業界のイベントレポート
- 海外の翻訳記事
コンテンツになり得るものはこのように色々とありますが、現在も続いている人気のオウンドメディアの共通点で見ても、大切なことはユーザーのニーズに応えるということだと思います。
コンテンツを充実させてもそもそも需要のない話題や内容を扱っていてはメディアの意味がなく、どうすれば有効なオウンドメディアが作れるかを検討して、闇雲にならないようにしていきましょう。
参考サイト
参考 withコロナ下でオウンドメディア発信が重要な訳CUBE MEDIA 参考 オウンドメディアってなに?事例も紹介!デジタルマーケティングブログ