デザイナーという職業に、職業規範は必要なのか。以前、「なぜと聞かれたら説明できるべき」という言葉に感じた違和感について書きましたが、あのとき考えていたことを、もう少し体系立てて整理してみようと思います。
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職業規範は必要。ただし、範囲を絞りたい
自分の考えでは、デザイナーに職業規範は必要だと思っています。ただし、それは「良いデザインとはこうあるべきか」という規範ではなく、「他者に対して何をしてはいけないか」という、倫理寄りの規範に限定したい、というのが今の結論です。
例えば
- ダークパターンでユーザーを意図的に騙さない。
- 個人情報を雑に扱わない。
- アクセシビリティを不必要に排除しない。
- 効果が分かっていないものを「絶対に成果が出ます」と偽らない。
こうしたことは、デザイナーの自由を縛るというより、他者の権利を守るための最低限の境界線だと思います。
「倫理」と「思想」は、同じ「べき」に見えて性質が違う
一方で、「デザイナーなら言語化できるべき」「ユーザー中心であるべき」「ロジカルに説明できるべき」「データを根拠にするべき」となってくると、これはもう職業規範とは別物だと思っています。
これはデザイン観・方法論・組織文化であって、「他人を騙してはいけない」という倫理とは、性質がまったく違います。
ここを混ぜてしまうことが、一番危ういと感じています。

