Webマーケティングでは、専門的な用語が多く、これらを理解しないとPDCAサイクルや、ツールの利用もままなりません。ですが、覚えてしまえばツールの使い方や、「このツールは何の為にあるのか?」など色々なWebマーケテイングで使用するツールについて理解できてしまいます。
結構横文字が多いすけど、覚えちゃえばなんてことはない用語です。
このWebマーケティングの記事では、
- KPIとKGIがざっくり分かるようになる。
- 各数値をどう見たらいいかが分かる。
- Google Analyticsの使われている言葉が分かる。
について理解できるようになります。
Webマーケティングについて知りたい人や、これからWebマーケテイングを学んでいこうと言う人はこの記事で色んな用語を学び、活用してもらえたら嬉しいです。
KPIとKGI
まず、各指標の用語の前にKPIとKGIについてです。
KPIとは?
KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)は、業績・業務管理用語らしいですが、管理会計とも密接に結び付く用語です。
今やこのKPIはポピュラーな用語で、事業部やグループごとの数値目標や、各担当者のMBO(Management By Objectives:目標管理制度)との連動も考慮しながら設定をします。
ホームページのKPIでは、目標値に対する状況を示す指標として検索エンジン経由のセッション数やUU数が、これらを一例として扱われることが多くあります。
KPIは現場でも使われる用語で、各指標で必ず使います。
KPIは平たく言えば、目標達成を目指す上で実際の行動の目安となるように、わかりやすくした数値のことで、目標を達成する為に内向きの行動に繋がる具体的な指標がKPIです。
以下はwikipediaからの引用です。
重要業績評価指標(KPI)は、組織の目標達成の度合いを定義する補助となる計量基準群である。
KPIはビジネスインテリジェンスにおいて、現在のビジネスの状態を示すものとして使われ、今後の対応策でどうなるかを予測するのに使われる。
KPIをリアルタイムで監視することをBAM(ビジネスアクティビティ・モニタリング)と言う。
KPIは、リーダーシップ育成、雇用、サービス、顧客満足といった定量的計測が難しいものを定量化する場合に使われることが多い。
KPIは(例えば、バランスト・スコアカードのような技法を通して)一般に組織の経営戦略と関連している。
実際のKPIは、その組織の特性や戦略によって異なる。組織の目標達成度合いを測る補助となるもので、特に成果を定量化しづらい知識ベースのプロセスに関するものが多い。
KPIは、組織の方向性、ベンチマーク、目標、時系列などの測定対象の重要な一部である。例えば、「顧客毎の平均収入の増加を2008年末までに10ポンドから15ポンドにする」と言った場合、「顧客毎の平均収入」がKPIである。KPIは、主要成功要因(KSF)とは異なる。
例えば上記の例では、「顧客毎の平均収入」を増やすという目標を達成するためになすべきこと(例えば、新製品投入)がKSFになる。
引用:wikipedia より
KPIの管理は、管理会計の考えがベースにあり、管理会計とは、株主·債権者·公的機関など対外的に見せる財務会計ではなく、社内・部内における行動の意思決定に使うための指標を用いた会計で、労務管理や業務管理の概念です。
財務諸表の公開方法や時期などに法的規制を受ける財務会計と比べ、管理会計は法的規制を受けない為、定義や使われ方、算出方法は所属の団体や会社ごとに異なり、自由に決められるものです。
言い方を変えると、KPIはどのような切り口でも自分たちにとってわかりやすく、アクションを起こし結果的に売上や利益目標が達成できれば良い指標です。
KGIとは?
これに対し、親会社や株主などへ対外的に提示してコミットする売上や利益などの指標が、KGI(Key Goal Indicator)です。
KGIは経営目標達成指標と訳され、企業の経営戦略やビジネス戦略を達成するために何をもってゴールとみなすのかという指標になります。
なのでマーケティングの現場では、基本KPIの目標数値を追っていくことがほとんどです。
WEBマーケティングの基本はKPI
WEBに限らず、マーケティングの第一歩となるのがKPIと言っても過言ではないと思います。
オンラインのWEBは、特に顧客の反応や施策の数値的結果が、Google Analyticsのアクセス解析ツールや広告効果測定ツール、ネットアンケートやNPSによって、テレビや、新聞、雑誌などのリアルな施策や媒体よりも入手しやすい環境にあります。
このようにWEBの場合、情報や知識、と予算があれば、ネットアンケートや調査の活用やツールの導人で、自社による定量データの蓄積が可能になります。
WEBの数値は可視化できるので非常に便利です。
一方、テレビ、新聞、雑誌などのリアルの媒体は、広告代理店や調査会社など、他社にデータや情報の取得を頼る場合がまだまだ多いのが現状で、この情報やデータの入手のしやすさに違いがあっても、効果検証の実施が必要なことは言うまでもなく効果検証無しの施策の実行はお金と労力の垂れ流しです。
このような背景があり、KPIの策定や効果検証、PDCA(Plan-Do-Check-Action)サイクルの最適化が叫ばれるようになり、一歩先んじて発達したのがWEBマーケティングです。
今のリアルもネットも含めたKPIに関する勉強会や関連する書籍の増加は、KPIという言葉自体の道筋を思えば、WEBマーケティングの貢献は大きいと言えます。
最も重要なことは、WEBだけのKPI策定だけでなく、WEBも含めて、テレビ、聞、雑誌、ラジオ、アウトドア、そして営業の販売などすべてのメディアとチャネル全体を俯瞰して一気通貫をさせたKPIの策定です。
KPIのポイント
ここまでがKPIとKGIについてです。このようにWEBマーケティングではKPIの指標がとても重要になるので、要点としては以下の通りです。
- 業種、業態、扱う商品によって大きく異なる
- 他社、他部署の真似をしても意味を為さない
- 関係者間の納得感と運用が回ることが非常に重要
- 設定を間違えると、目標が達成できない。
- KPIは目標ではなく、目標を達成するための行動の目安となる指標
一旦上記を踏まえた上で、KPIに設計する各WEBページの数値を示す用語について見てみましょう。
PV
PVはPageView(ベージビュー)、すなわちWebサイト内で閲覧されたWebページ数のことを意味します。
PV(ピーブイ)が、一番ポピュラーな用語かもしれません。
Webに使われる指標としては、最も基本的かつ不可欠な指標で、意味合いと使われ方はテレビの視聴率に近いものですが、あくまで視聴率の感覚的に近いというだけで、算出方法は視聴率とまったく異なるので注意が必要です。
月間PVの目安
PVは、Webサイトの閲覧ページ数ですが、Yahoo! JAPANの2019年11月時点での月間PV数は約700億PVです。
Webサイト名 | 月間PV数 |
---|---|
Yahoo! JAPAN | 約700億 |
NEWSポストセブン | 約1億6000万 |
CanCam.jp | 約3000万 |
WEB Domani | 約1130万 |
日本の総人口約1億3000万人で単純に割り算すれば、日本人全員が1か月に500ページ以上見ている計算になり、このPV数で大変な規模であることが分かります。
UU
具体的なユーザーが見えるPVとはぼ同じぐらいによく使われる指標にUU(ユーユー)があり、これはUniqueUser(ユニークユーザー)の略で、重複をカウントしないWebサイトを訪れたユーザー数を指します。
月間UUの目安
Yahool! JAPANの2019年11月時点の1ヶ月のUUは約8140万人です。
Webサイト名 | 月間PV数 |
---|---|
Yahoo! JAPAN | 約8140万 |
NEWSポストセブン | 約2200万 |
CanCam.jp | 約919万 |
WEB Domani | 約410万 |
たくさんの人がYahoo!JAPANを使っていると漠然としたイメージよりは、日本人の半数以上の8140万UUがYahoo!JAPANを使っているとイメージすることで、具体的な規模感が見えてきます。
また、実際はテーマパークやお店、交通機関の乗客数などは「のべ」でカウントされることが多いため、UUはWebマーケティングで特に使われる指標と言えます
セッション
最も身近な指標でよく使われるのは、セッション数(訪問回数)です。
このセッションは、UU数と同義で使用する場合があり、のべユーザー数の概念も併せ持っている指標ですが、厳密には異なりユーザーがWebサイトを訪れた回数を示します。
実際の店舗をイメージすると、1ヶ月の間に少なくとも一度は来店したお客さんの数(ユニークユーザー数)が100人だった場合、そのうち90人が同じ月にもう1回ずつ訪れたとすると、のべ来店人数は190人になります。
UUと取り違えやすいので注意です
こののべ来店人数が、Webサイトでいうセッション数です。
このように現実のテーマパークやお店、交通機関の乗客数は、のべでカウントされています。セッション数はこの概念に近いため、表現は異なりますが非常に身近な数字です。
1人あたりのPVなどの指標
決め手になる指標でー人あたりのPVや、1人あたりのセッション数は、PVとセッション数をそれぞれUU数で割って算出します。
1人あたりに計算し直した指標は、Webサイトの規模感でなく、その質を評価する場合と、マーケティングの施策を考える際に非常に有効です。
仮に1ヶ月のPVが100PV/UUが100人のサイトAと、1ヶ月のPVが100PV/UUが10人のサイトBがあったとします。
1人あたりのPVをAとBで比べてみると、サイトAは1人あたり1PV、サイトBは1人あたり10PVです。
同じPVであっても、ユーザーからの支持の程度に10倍の違いがあります。
サイトAの場合、全体PVを200PVにしてその価値を上げようとする場合、ユーザーをあと100人増やす必要がありますが、サイトBは、あと10人増やせば目標が達成できることになります。
達成のプロセスが全然違います。
このように、1人あたりの指標が分かると、目標を達成するための具体的なプロセスのイメーが掴みやすくなります。
CVR
商品の販売やサービスの申し込み、資料請求など、明確なゴールを持ったWebサイトで非常によく使われるもので、コンバージョン率(CVR:ConversionRate)」と言われ、重要な指標です。
購人数(または購入者数)や申込数(または申込者数)の目的を表す数値を、UU(またはセッション数)で割り算して計算して算出し、企業やWebサイトで、それぞれ独自に定義するものです。
LP(ランディングページ)では、最も言っていいぐらい重要な指標です。
コンバージョン率はわかりやすく、施策の効果予測と実績のギャップ分析も簡易なため、売上を上げる/効果を上げるKPIとして、最も出番の多い指標です。
CTR
クリック率(CTR:Click Through Rate)は、広告やコンテンツが表示された回数に対してどのくらいの割合でユーザーにクリックされたかを示す指標で、インターネット広告やSEOでよく使われます。
例えば広告が1000回表示され、そのうち100回クリックされた場合のCTRは10%となり、表示回数に対してクリック数が多ければ多いほどCTRは高くなるということです。
CPA
CPA(Cost Per Action)は1件のコンバージョンにかかるコストで、顧客獲得単価のことです。
この指標を見ることで、広告を出している企業は、CPAは1件の成約を獲得する時に支払うコストを知ることができます。
例で言えば、広告費用に対してコンバージョン件数が多い場合のCPAは低くなり、多くの広告費用を使用した割にコンバージョン件数が少ない場合は、CPAは高くなります。
CPAは低い方がGOODです!
このように、CPAは広告を出稿した際の費用に対して、どの程度の顧客単価でコンバージョンを獲得できたのかを判断する時に使用し、広告運用では重要な指標の一つです。
さいごに
Webマーケティングでは、これらの数値を使って各セクションメンバーと対策を練り、施策をうっていくことが多くなります。その為、各用語が意味している子や意味を覚えておくことが非常に大切です。
今回の記事の内容をまとめると、
- 用語の意味は覚えよう。
- どの数値も大事な指標で、どう見るかが大事。
- 各数値はプロセス設計をする上で非常に重要。
です。KPIは業種、業態、扱う商品によって大きく異なります。
以下の別記事ではオウンドメディアでのKPI設計についての記事もあるのでよかったら参考にしてください。