ワンソース・マルチユースでのコンテンツ制作

ワンソース・マルチユース

かくいう自分の話しながら、HRという専門的な分野でのインハウスデザイナーで、日々業務でこの難しさを感じている次第ですが、幸い営業のメンバーが使用している資料など、なかなかの量が社内にあったりします。

もちろん、媒体ごとに読み手が求めている内容が異なりますが、その特性を理解してこれらの資料を上手にアレンジすれば、1つの元ネタからメディアだけでなく、LPなど複数のコンテンツを生み出すことができます。

このように、1つのコンテンツをアレンジしながら、さまざまなコンテンツに展開することを、ワンソース・マルチユースといいます。

今回は、このワンソース・マルチユースのコンテンツ制作についてご紹介します。

ワンソース・マルチユースとは?

ワンソース(one source)は、一つのデータ(情報)のことで、一つのコンテンツや元データを指し、マルチユース(multi use)とは、さまざまな方法や方式でデータ(情報)を利用することで、この2つの意味をひとつなぎにしてワンソース・マルチユースとは、一つのデータをさまざまな方法で利用するという意味があります。

ワンソース・マルチユースの図版

例で言えば、プレスリリースの作成をきっかけにして、取材記事を作成したり、メディアの記者とは異なる切り口で、オウンドメディアの記事を作成したり、1つの取材や記事をきっかけにして、異なる媒体での露出につなげる方法です。

ワンソース・マルチユースの4つのメリット

ワンソース・マルチユースには時間の短縮だけでなく、色々なメリットがあります。

省力でコンテンツを作れる

専門性の高いビジネスでは、コンテンツ制作に時間がかかりがちで、特にコンテンツマーケティングを始めた頃は、予算もつかず十分なリソースもないまま、コンテンツを制作しなくてはいけない状況があるかと思いますが、その限られたリソースを使って、省力でコンテンツを作ることができます。

一貫性を持たせられる

複数展開することで、印刷物とWEBサイトが一貫した企画やデザインに基づいた制作が可能で、コンテンツに一貫性があるため、トンマナや構成などブランドイメージの統一を図ることができます。

運営、顧客の効率化

デジタルデータで一括管理できるため、印刷物やWEBサイトを制作した際、使用コンテンツ(文章やイラスト、画像など)を直接転用できます。

また、顧客側においても、複数の会社、複数の担当者に連絡しなくて良いため、手間が軽減され、時間の短縮にもつながります。

効果測定の簡略化

広報や販促は、近年マーケティング(事業)部に統合される傾向があり、情報のインプットとアウトプットをその部署が集中して同時に行う場合があります。

その場合、印刷物やWEB媒体でも、情報を集約しなければ、瞬時の効果測定は難しい為、このデータを相互に活用できることは非常に便利です。

ワンソース・マルチユースの例

様々なメディアからの集客導線ができるため、アクセスアップが期待でき、利用できるメディアが多ければ多いほど、効果を大きくすることができます。

取材やヒアリングの動画や音声データ

専門性の高い商材やサービスの記事は、社員の知見や見解を盛り込みながら作成する必要がありますが、毎回ヒアリングの機会を設けるのは社員の負担も大きく、協力も得られにくくなってしまいます。

このような事を避ける為、コンテンツ作成にあたっては、取材やヒアリング時の音声データも貴重な資源として活用し、動画や音声データから文字起こしを行う事で、いくつもの記事を切り出すことができます。

発注した内容にそぐった記事を作る良いライターを探すのはとても大変ですが、文字起こしの部分だけを切り分けて発注すれば、発注先の候補はたくさん見つかり、記事作成よりも金額を安く抑えることもできます。

また、外部に発注する場合にも、参考資料としてライターに提供するなどすれば、記事の精度も高まります。

こうして作成した文字起こしのデータをストックしておき、一度の取材やヒアリングで抽出したエッセンスを、さまざまな媒体のコンテンツ制作に活用しましょう。

また、高解像で撮影された動画は静止画として切り出し、素材として活用することも可能です。

顧客向けの営業資料やレポート

顧客向けに作成された営業資料やレポートは、コンテンツ作成の貴重なヒントになります。

このような営業資料やレポートの活用メリットには、顧客向けの資料なので、顧客に響く「言葉」や「ベネフィット」が使われています。

また、会社として承認された用語や言葉づかいになっており、リサーチした結果や図版など、手間のかかるコンテンツも含まれている為、サービスに関するまとまったボリュームの文章をつくることが可能です。

提案書やレポートの文章・図版

提案書の図版をオウンドメディアに転用する場合のイメージ、図版を使い回すだけでなく、図版の説明をする文章を加えることで、読み手の理解が進むだけでなく、記事のボリュームが増え、中身が濃い記事になる効果も得ることができます。

[参考] 参考 クロスメディアとワンソースマルチユースファンフェアファンファーレ NEWS
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