エックスサーバーとさくらのレンタルサーバは、運営実績が約20年とかなりに老舗で、2021年のHostAdvice.com調べでは、国内シェアNo.1がエックスサーバー 。No.3がさくらのレンタルサーバと、どちらも人気のレンタルサーバーです。
この記事は、そんなエックスサーバーとさくらのレンタルサーバについて
- それぞれのサーバーの強み。
- 価格や速さのいろんな比較。
- 結局どっちがオススメ?
の内容で、この2社の速さや価格について比較したものを記事にしています。
両社のレンタルサーバーを使った「中の人」が解説します。
是非最後までご覧ください。
目次
エックスサーバーとさくらのレンタルサーバの概要
まずはじめに、エックスサーバーとさくらのレンタルサーバーのざっくりとした違いについて、それぞれのサーバーでWordPressが使える最安のプランで見て見ましょう。
それぞれ、以下の通りです。
サーバー | エックスサーバー X10 | さくら スタンダード |
---|---|---|
月額料金 | 990円〜 | 524円〜 |
初期費用 | 3,300円 | 1,048円 |
無料お試し期間 | 10日 | 2週間 |
容量 | 300GB | 100GB |
転送量目安 | 900GB/日 | 700GB/日 |
WordPress 簡単インストール | ○ | ○ |
独自ドメイン数上限 | 無制限 | 200個 |
プラン変更 | ○ | ○ |
Webサーバー | apache 2.4.x、nginx | nginx + Apache 2.4.x |
バックアップ | 無料自動バックアップ | 無料 |
運営実績 | 17年 | 25年 |
運用サイト数 | 190万以上 | 45万以上 |
サポート | メール・電話 | メール・電話・チャット |
両社とも
これらを踏まえた上で比較していきましょう。
どっちがいいのか?を6つの項目で比較
エックスサーバーとさくらのレンタルサーバの比較
ロリポップ!とエックスサーバーで比較した項目は以下の6つです。記載の「○」は軍配が上がった方で、「△」は同等の場合の評価です。
エックスサーバー | さくらのレンタルサーバ | |
---|---|---|
価格 | ||
速さ | ||
稼働率 | ||
サポート体制 | ||
オプション | ||
歴史 |
価格はさくらのレンタルサーバが安い
価格は、さくらのレンタルサーバーが安いです。
エックスサーバーX10 | さくら スタンダード | |
---|---|---|
初期費用 | 3,300円 | 1,048円 |
1ヶ月契約 | – | 524円/月 |
3ヶ月契約 | 1,320円/月 | – |
6ヶ月契約 | 1,210円/月 | – |
12ヶ月契約 | 1,100円/月 | 436.5円/月 |
24ヶ月契約 | 1,045円/月 | – |
36ヶ月契約 | 990円/月 | – |
どちらのレンタルサーバーも、長期契約になるとお得になります。
エックスサーバーは契約期間が長くなる度に月額が100円程度割引になり、さくらのレンタルサーバは、月払いと年間一括の2種で、年間一括は、月払いより約2ヶ月分割引になる料金設定です。
長期契約はお得ですが、その時の総額についても見てみましょう。
初期費用も含めて、2社の金額は大体倍程度です。初期費用の金額の差も大きい印象です。
- エックスサーバー = 初期費用3,300円 + 13,200円 = 16,500円
- さくら = 初期費用1,048円 + 5,238円 = 6,286円
3年利用した場合、総額で20,000円程の差です。結構大きな差になりますね。
- エックスサーバー = 初期費用3,300円 + 35,640円 = 38,940円
- さくら = 初期費用1,048円 + 15,714円 = 16,762円
金額は、レンタルサーバーを決める上で重要な部分だと思うので、そのほかの速さや稼働率と照らし合わせて見ていましょう。
速さはエックスサーバーが速い
速さは、エックスサーバーが速いです。
以下の表は、それぞれのサーバーでWordPressをインストールして、サイトの表示される速度を Pingdom と言うオンラインツールで計測した結果です。
関連記事 サイトのスピードが測定できるPingdom Website Speed Testの特徴と調べる方法
テーマ/ロード時間 | エックスサーバーX10 | さくら スタンダード |
---|---|---|
Twenty Twenty-One | 203ms | 3.37s |
SANGO | 1.13s | 2.08s |
SANGO 高速化 | 1.12s | 1.95s |
SANGO Googleフォント | 1.16s | 2.32s |
Cocoon | 315ms | 3.00s |
Cocoon 高速化 | 299ms | 672ms |
僅差ではなく、全体的に倍以上の差がついているのは気になるところです。
中でも、WordPress標準テーマのTwenty Twenty-Oneでは10倍以上の差で、さくらのレンタルサーバを使っていて、体感でも表示速度について気になる点を挙げるユーザーは結構多い印象です。
サイトの表示速度が速くなることでSEOの観点でも強くなるので、エックスサーバー の速さのアドバンテージは、結構大きいのではないのでしょうか?
何故こんなに差が出るのか?を考察してしました。以下の記事それぞれのスピード計測結果です。
関連記事 国内シェアNo1・エックスサーバー のX10プランでPingdomを使って速度を検証!どれだけ速いのか調べてみた。
関連記事 さくらのレンタルサーバのスタンダードプランでPingdomを使って速度を検証!どれくらいの速度なのか調べてみた。
スピードの大きな差が気になり調べてみると、さくらのレンタルサーバは、ハードディスク(HDD)を採用しているようです。
これは、さくらのレンタルサーバの「レンタルサーバサービス約款」の第2条(本基本サービス)に記載があります。
一方、エックスサーバー はソリッド・ステート・ドライブ(SSD)を採用しています。
記憶装置として主流になりつつあるエックスサーバー の「SSD」と、さくらのレンタルサーバの「HDD」をざっくりと一覧にしてみると以下の通りです。
項目 | SSD | HDD |
---|---|---|
容量 | 少なめ | 多め |
価格 | 高い | 安い |
表示速度 | 高速 | 遅い |
速さに関しては、HDDからSSDにディスクを乗せ替えると圧倒的に感じるあの速さが大きな違いで、これ以外にもSSDは振動や衝撃・熱に強いことも挙げられます。
詳細は割愛しますが、WordPressのようなCMSで運用する場合、ページを表示する度に、毎回データベースにアクセスしています。
なので、こまめにデータベースとやり取りするWordPressとSSDはとても相性が良く、2社のディスクの違いがそのままスピードに表れていると言えます。
稼働率はどっちも安定
稼働率は、どちらも実績ベースで99.99%と非常に安定しています。
レンタルサーバー | 稼働率 |
---|---|
mixhost | 99.99%品質保証 |
ロリポップ | 実績99.99% |
wpX speed | 非公開 |
ConoHa WING | 99.99%品質保証 |
Xserver | 実績99.99% |
さくらのレンタルサーバ | 実績99.99% |
カラフルボックス | 非公開 |
ヘテムル | 実績99.99% |
スターサーバー | 非公開 |
JETBOY | 非公開 |
リトルサーバー | 非公開 |
エックスサーバーは、以下のように障害情報を出しています。安心です。
さくらのレンタルサーバも発生中の情報やメンテナンスについて出しています。
サポート体制は同じくらい手厚い
サポート体制は、どちらも手厚く電話対応まで対応しています。
またオンラインで参照できる「よくある質問」も完備しているので、迷った時にはそこで調べられます。
よくある質問ページはどちらも見やすいです。
オプションの機能はエックスサーバーが充実
エックスサーバーの方が、通常のサーバー運用以外で利用できる機能が充実しています。
その中でもエックスサーバー で使える特徴的な2つの機能について、ご紹介します。
エックスサーバーでは、メールマガジンを送る機能が使えます。
そんなに頻繁に送るものではないと思いますが、1日15,000通まで送ることができるので、アフィリエイトなら、ナーチャリングやステップメールなどで使えるので非常にありがたい機能です。
他社のレンタルサーバーから乗り換える場合、設定代行を両社とも有料で行っていますが、エックスサーバー ではこれ以外に独自ドメイン設定や、サーバーのデータ削除など、色々な代行サービスを展開しています。
項目 | 作業内容 | 所用日数 | 価格(税込) |
---|---|---|---|
まとめて初期設定 | CMSインストール・メールアドレス作成・独自ドメイン設定・サブドメイン設定 | 2営業日 | 33,000円 |
CMSインストール | WordPress/EC-CUBE/Pukiwikiのインストール | 2営業日 | 5,500円 |
メールアドレス作成 | メールアカウント設定を追加 | 2営業日 | 5,500円 |
独自ドメイン設定 | 独自ドメイン設定を追加 | 2営業日 | 5,500円 |
サブドメイン設定 | サブドメイン設定を追加 | 2営業日 | 5,500円 |
サーバーのデータ削除 | 指定したディレクトリ配下のデータを削除します | 3営業日 | 11,000円 |
サーバー移転 | WebサイトやWordPressなどのサーバー移転 | 5営業日 | 33,000円 ※移転するサイト1件あたり |
その他サーバーパネルの操作代行 | サーバーパネルで提供する各機能設定の操作を代行 | 別途お見積り | 別途お見積り |
その為、小難しい設定に関しても対応してくれるので、エックスサーバーは安心です。
それ以外にも、モリサワWebフォントが使えたりします。
どちらも老舗で実績が豊富
運用サイト数は190万以上と、エックスサーバーに軍配が上がりますが、エックスサーバー、さくらのレンタルサーバ、共に長い運営実績を誇る老舗です。
両サーバー共、老舗である故にユーザーがその分多く、わからないことをググった時にその分解決方法が検索で多数出てきます。
実績があるのは色々とメリットがあります。
比較してそれぞれ向いているユーザーとオススメポイント
6つの項目について色々と比較してきましたが、それぞれの結果を踏まえたエックスサーバーとさくらのレンタルサーバのオススメポイントです。
これからブログやサイトを作ろうと思っている方はエックスサーバー
エックスサーバーは、WordPressの運用で必要な速さと安定性能で、特にブログやサイトをこれから作ろうと思っている方にオススメです。
速さ以外にも、セキュリティ強化のオプション機能だけでなく、リストマーケティングに使えるメルマガの配信機能など、通常有料オプションの機能を、無料で使えてしまう、サーバースペックだけが魅力ではないレンタルサーバーです。
それに安定性も加わって、「誰でも安心して使える」を体現しているレンタルサーバー として、非常にオススメです。
まさにレンタルサーバーの王道で、国内シェアNo.1なのも納得です。
安く使いたいならさくらのレンタルサーバ
さくらのレンタルサーバは、なんと言っても低価格でサポート体制もしっかりしていることが強みで、コスパ良くブログやサイトを運営したい方にはオススメのレンタルサーバーです。
サイト表示のスピードは気になるところですが、WordPressなどのCMSではない静的なページだと問題なさそうです。
これに加えて、無料SSLをはじめWordPressクイックインストールなど、ブログやサイトを始める際に必ず欲しい機能はほぼほぼ完備しています。
さいごに
この2社の比較では、月額の安さではさくらのレンタルサーバに軍配が上がりますが、表示速度の速さに関してはエックスサーバーが速く、WordPressでの運用を考えた場合には、エックスサーバーがオススメです。
ですが、それぞれ重視するポイントがあると思うので、この記事を参考に自分の最適なレンタルサーバーを選んでみてください。
最後にこの記事の内容をまとめると、
- WordPressを使ったブログならエックスサーバー
- CMSではないHTMLの静的ページならさくらのレンタルサーバ
- どちらもサポート体制は充実しているので初心者は安心。
です。
この2社で検討中の方や、これからどのサーバーと契約してブログを作ろうかな?と考えている方に、この記事が参考になれば嬉しいです。