レンタルサーバーの選ぶ際に重要なポイントは、「運営するサイトやブログで何を重視するか」とも言え、人によって重視する点はさまざまです。
その中でも、「安く利用できて費用がかからない」という点も重要な一つとも言えます。
けど、安いのってどうなんだろう?
そんな方へ、この記事では月200円〜700円でレンタルできるサーバーの比較を行い、検討ができる内容になっています。
対象のレンタルサーバーは、WordPressが利用でき、クチコミや評判の高いスターサーバー・ロリポップ!・さくらのレンタルサーバ・カラフルボックスの4社です。
サービス名 | 初期費用 | 月額費用 | プラン | ディスク容量 |
---|---|---|---|---|
スターサーバー 特徴スターサーバー |
1650円 | 275円〜 | ライトプラン | 100GB SSD |
ロリポップ! 特徴ロリポップ! |
1650円 | 330円〜 | ライトプラン | 160GB SSD |
さくらのレンタルサーバ 特徴さくらのレンタルサーバ |
1048円 | 524円 | スタンダードプラン | 100GB HDD |
カラフルボックス 特徴カラフルボックス |
無料 | 638円 | BOX1 | 150GB SSD |
関連記事 レンタルサーバー 価格別比較一覧表
比較しやすいよう、この記事では一覧表で解説していきます。
目次
価格やディスク容量の基本的な機能の比較
まずは、4社の初期費用やディスク容量などの基本的な機能の比較について見ていきましょう。
項目で違いが大きい部分には、〇〇〇 で色塗りしています。
各社 | スターサーバー スターサーバー |
ロリポップ! ロリポップ! |
さくらの レンタルサーバ さくらのレンタルサーバ |
カラフルボックス カラフルボックス |
---|---|---|---|---|
初期費用 | 1650円 | 1650円 | 1048円 | 無料 |
お試し期間 | 14日 | 10日 | 14日 | 30日 |
月額料金 | 550円 | 330円 | 524円 | 638円 |
最低利用期間 | 3ヶ月 | 1ヶ月 | 3ヶ月 | 1ヶ月 |
ストレージ | 200GB SSD |
160GB SSD |
100GB HDD |
150GB SSD |
データベース | 30個 | 1個 | 50個 | 無制限 |
無料独自SSL | ○ Let’s Encrypt |
○ Let’s Encrypt |
○ Let’s Encrypt |
○ COMODO社 |
転送量目安 | 21TB/月 | 15TB/月 | 21TB/月 | 6TB/月 |
転送量課金 | 無し | 無し | 無し | 無し |
自動バックアップ | △ DBのみ |
△ オプション |
○ | ○ |
バックアップ復元 | 無料 | 330円/月 | 無料 | 無料 |
料金と最低利用期間
月額費用が安いこの4社のサーバーでは、これに加えて初期費用無料は魅力です。
- 月額料金は、カラフルボックス > スターサーバー > さくらのレンタルサーバ > ロリポップ! の順に安くなる。
- 4社とも全てお試し利用が可能。
カラフルボックスは3か月以上の契約という条件付き、そして、スターサーバーとロリポップ!はよく行うキャンペーンを利用すれば初期費用が無料なので要チェックです。
デイスク容量などの基本的機能
これからサイトやブログを始める方には、4社とも運用に問題ない機能を有しています。
- 4社とも利用するには問題ない機能
- さくらのレンタルサーバのみディスクがHDD
ですが、さくらのレンタルサーバのみディスクにハードディスク(HDD)が採用されており、後述の表示スピードに違いが出てきます。
転送量超過時の対応
アクセス集中などで、目安となる転送量が超過した場合4社とも別途料金はかかりませんが、多少の制限がかかります。制限の内容は以下の通りです。
- ロリポップ:著しい負荷が発生した場合、転送量の制限に関わらず一時的に同時接続数の制限を実施
- さくらのレンタルサーバ:目安の転送量を大きく上回る。もしくは短時間に転送量が大きく増加した場合に503エラーを表示
- カラフルボックス:データ転送量の増加によりネットワークや他の顧客に影響が発生した場合アクセス制限がかかる
- スターサーバー:目安の転送量を大幅に超過する場合、速度制限を実施
ロリポップ・カラフルボックス・スターサーバーの3社は、超過時に制限をかける対応ですが、さくらのレンタルサーバのみ503エラー表示が出る仕様の為、多少強制力の高い対応になっています。
サーバー機能の比較
次に、ドメインやサポートの対象範囲など、サーバー機能についてです。
各社 | スターサーバー スターサーバー |
ロリポップ! ロリポップ! |
さくらの レンタルサーバ さくらのレンタルサーバ |
カラフルボックス カラフルボックス |
---|---|---|---|---|
マルチドメイン | 無制限 | 100 | 200 | 無制限 |
サブドメイン | 3000個 | 300個 ドメイン毎 |
利用可能 | 無制限 |
メールアドレス数 | 1000個 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
FTPアカウント | 6 | 1 | 利用可能 | 無制限 |
簡単インストール | ○ | ○ | ○ | ○ |
アクセス解析 | ○ | ○ | ○ | ○ |
WordPress簡単移行 | × | ○ | × | △ |
WAF | × | ○ | ○ | ○ |
ウィルスチェック | ○ | ○ | ○ | ○ |
メールサポート | ○ | ○ | ○ | ○ |
電話サポート | × | × | ○ | × |
一部の機能に制限とサポートの手厚さ
月額1000円前後のレンタルサーバーとは異なり、一部の機能に上限数などの制限があります。特徴を比較してみると、以下の通りです。
- カラフルボックス以外、マルチドメイン・サブドメインに上限数の制限あり
- WordPress簡単移行はロリポップ!のみ対応
- さくらのレンタルサーバーのみ電話サポート対応可。
マルチドメイン、サブドメインを増やすことで、それに比例してサイト数とアクセスの数は増えます。その為、比較的低価格のレンタルサーバーでは、カラフルボックス以外制限を設けています。
また、さくらのレンタルサーバは、サポートが手厚く唯一電話サポートに対応しています。初心者には嬉しいところです。
サーバー高速化関連の仕様の比較
そして、サーバーの高速化に関連して使われている技術や仕様についての比較です。
各社 | スターサーバー スターサーバー |
ロリポップ! ロリポップ! |
さくらの レンタルサーバ さくらのレンタルサーバ |
カラフルボックス カラフルボックス |
---|---|---|---|---|
WEBサーバー | Apache2.4系+Nginx | Apache+Nginx | Apache2.4系+Nginx | LiteSpeed |
HTTP/2 | ○ | × | ○ | ○ |
QUIC | × | × | × | ○ |
RAID構成 | – | RAID10 | RAID10 | RAID構成 |
PHP5/7 | ○ | ○ | ○ | ○ |
CDN | × | × | ○ | × |
採用技術 | PHP高速化設定 オールSSD |
モジュール版PHP WPキャッシュ |
モジュール版PHP DBがSSD APcu |
LiteSpeed Cache LSAPI HTTP/3 OPcashe |
高速化についての取り組み
サイトの高速化については、カラフルボックスがHTTP/3の新しい技術を取り入れながら高速化を進め、この4社では抜きん出ています。
- カラフルボックスは新しい技術の採用で一歩リード
比較的この低価格帯4社のサーバーは、月額費用を抑えながらのサイトの表示速度向上は、共通の課題と言えるかもしれません。
スピード測定のスコア
最後に、4社のサーバーにWordPressをインストールして、Pingdomというオンラインツールを使って行った、スピード測定のスコアについてです。
関連記事 サイトのスピードが測定できるPingdom Website Speed Testの特徴と調べる方法
スピード測定のスコア
カラフルボックス・スターサーバーの2社は、ロリポップ・さくらのレンタルサーバの2社と速さで大きく差をつけています。
- カラフルボックス・スターサーバーは速い
- さくらのレンタルサーバーは苦戦
速い方とそうでない方に二分される結果で、中でもさくらのレンタルサーバは苦戦しています。これも、4社の内唯一ハードディスク(HDD)が影響しているとも言えます。
さいごに
「とにかく安いサーバー」で選んだ場合、値段は安いが機能不足のために何もできないといったことにもなりがちです。
今や、200円〜700円の価格帯のレンタルサーバーも格段に進化しています。
サイトやブログの運用に必要な機能はもちろんのこと、月額1,000円前後の高速サーバーにも引けを取らない上位プランや、サービスが出ています。
最後にこの記事をまとめると、
- 4社とも運用に問題なく、サポートにも対応。
- 各社とも高速化の技術も積極的に採用。
- 表示速度は、さくらのレンタルサーバのみ苦戦。
です。
運営したいサイトに必要な機能・スペックを踏まえ、そのパフォーマンスに見合うコストのサーバーを見つけるようにしましょう。